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社員がコロナに感染・濃厚接触者に。自宅待機にした者の氏名を社内に公表するとき「個別の同意」は必要なのでしょうか?

今日は、企業様から最近寄せられた質問をご紹介します。

社員がコロナに感染・濃厚接触者になった場合を想定しています。自宅待機にした者の氏名を社内に公表するとき「個別の同意」は必要なのでしょうか?

まず、政府管轄の個人情報保護委員会が発表している「個人情報保護法相談ダイヤルに多くよせられている質問に関する回答」によりますと、「感染した、濃厚接触者の個人データを社内で公表すること」については、個人の同意は不要であるという見解が出ています。
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/200515_2.pdf

また、会社としても「安全配慮義務(安全に働くことができるよう配慮しなければならない)」があるため、ほかの社員に対して告知することは問題ないと考えられています。

ですから、仮に同意が無くとも公表すること自体は問題ありませんが、
一般的に考えると、事前に通知するとともに、同意をもらっておいた方がご本人も安心でしょうし、法律的にもベターであろうかと思います。

以上から、回答を以下のとおりまとめます。

【望ましい形】
1.事前通知・通達において、「社員の方が感染した場合や濃厚接触者になった場合には会社に連絡すること、また社内に限り氏名を公表する旨」周知してしておく。
  ・その際、「目的」を明示する。
   (例)新型コロナウイルスの2次感染防止、事業活動の継続のため
  ・氏名公表に不安のある方は申し出てくださいと書いておく
  ・取引先等を含め、社外・第三者に口外してはならない旨を書いておく

2.社員の方から、自分自身が感染した、濃厚接触者になったと連絡を受けた際、
コロナウイルス感染・濃厚接触者用の申告書(休暇願)を提出してもらいその中に「社内での二次感染防止、事業活動の継続のため、社内での氏名公表に同意します」にチェックを入れてもらうようにする。

→書面またはWEB等での提出、難しければメール本文にて申請ができるフォーマットを作成しておく
最悪でも口頭の確認を取り日時を記録しておく

望ましいのは、「1」を通知したうえで「2」の同意取得が良いと思います。

「1」を行って、「1の通知文」に、”個別の同意は取らない”旨を記載することも考えられますが、
せめて電話口ででも、社内公表する旨の確認はされた方が無難であると言えます。

ルールを決めて氏名を社内公表するのは、「安心して復帰してもらうため」にも必要

もし感染したとなればご本人も落ち着かないでしょうし、症状によっては深刻なケースもあり得ます。

また、「ほかの人にうつしていたらどうしよう」「何となく、休み明けに会社に行きづらい」という心情も想像できます。
ですから、「しっかり治して、安心して復帰してください」と伝えるためにも、社内の告知をすることを通知して、
納得していただく方がよいかと考えます。

大企業など、場合によっては、同じ事業所内の濃厚接触者にあたる方には氏名まで公表するが、他事業所等、濃厚接触者以外については「○○事業所で感染者が発生した」ということだけを伝えるというケースもあるようです。

しかし、中小企業様では、結局誰かが1~2週間休んでいればすぐにわかることですし、下手に犯人捜し(のようなこと)が始まるよりは、あらかじめ明示しておいた方が良いと考えます。

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